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人事インタビュー

就活軸なんて無くたってイイ!職サークル名物人事×入社1年目人事が語る、学生も企業も「ありのまま向き合う」就活のススメ

株式会社ヨコソー
川部 高志、軍司 彩里(経営企画部 人事課)
インタビュアー:株式会社パフ 阿久根 美咲

入社1年目の人事担当者・軍司さんと職サークル、そして川部さんとの出逢い

阿久根:早速ですが、軍司さんは職サークルをきっかけにヨコソーさんと出会い、現在入社1年目で人事をご担当されていらっしゃるわけですが、そもそもどうして職サークルに参加されたのですか?
軍 司:大学2年時、コロナ禍の最中に大学主催の就活Webイベントがありまして、その中で色んな会社の方が登壇していらしたんですが、その中にパフの方がいらして。会社ってそれまで堅苦しいイメージがあったんですが、その方が「学生時代、何か一つでも熱中しているものを持っているといいよ」とおっしゃっていたんです。こういうお話が聞けて良かったなと、職サークルのイベントにも参加してみようと思いました。
阿久根:とっても嬉しいです!その後、職サークルの「1on1パーソナルトレーニング」に参加して、川部さんと出会ったわけですね。川部さんの印象はどうでしたか。
軍 司:最初はzoomで、就活状況や志望業界の話をしつつ、自分の悩みや、どう就活を進めたらいいか、という相談にも乗ってもらって。それまで、誰かに相談に乗ってもらう環境がなかったので、初めて川部さんに悩みなどを話すことができたのが大きかったなと思います。

阿久根:逆に川部さんからみて、軍司さんの印象はいかがでしたか?
川 部:第一印象は、そうですね・・・「堅い」(笑)
阿久根:え(笑)今では想像もつかないですね!
軍 司:(笑)
川 部:すっごいちゃんとしてるなと。「自分の人生はこうしていきたい!」っていうライフプランがガッチガッチに固まっていて。これだけ真面目に考えて行動しているんだから、それに対してこちらが「違うんじゃない?」なんて言うのはおかしい。だから、こういう考え方もあるよとか、こういう可能性もあるんじゃない?と、何か一つでも軍司さんの中で共感できるものがあればいいなと思いながら話していましたね。自分が学生の頃には、先のことなんて何にも考えてなかったから(笑)すごいな、若いのにこんなに色々考えてるんだな、っていう印象でした。ただ、一方で言葉の端々に「本当にこれでいいんだろうか?」と悩んでいる雰囲気をすごく感じて。そんな話、したよね?
軍 司:はい、しました!

阿久根:そうだったんですね。職サークルで、川部さんをはじめたくさんの社会人と触れていくことで、その後になにか変化はありましたか。
軍 司:それまで、就活って自分の長所やいいところをアピールするものだと思っていたんです。でもそれだけじゃなくて、短所だったり、「自分のありのままの姿」っていうのを相手に伝えて、それを受け止めてくれる会社こそが、入社した後も自然体で働ける場なんだ、という考えに変わりました。
阿久根:それはすごい変化ですね!川部さんは、そんな軍司さんの変化を見てきて、あ、ウチの会社に合うんじゃないかなと思った瞬間がありましたか。
川 部:うーん、まずそもそもウチの会社の話はほとんどしていませんでした。また、私自身の主観だけで話すのではなく、当社が導入しているFFS診断の結果を参照しながら、軍司さんがどうしたいのかとか、こういう傾向があるんじゃない?というような話をしていて。就活だけでなく、キャリア、ライフプランを含めて、かなり深いところまでアドバイスしたりもして。そこまで話しを聞いたからには、今後もいつでも相談に乗るよ、と言って、その後しばらくは接点がありませんでした。でもある時、軍司さんから急に連絡があって。しかも遅い時間に(笑)「超悩んでます!」って。たまたま翌日予定が空いていたので会うことになって。この人、こんな感情的にも話すんだ、って違う一面を見せてもらいましたね。その時も、たぶん会社の話はしてないな。
軍 司:してないですね!(笑)
川 部:さらにしばらく経って、社内で人事担当の新卒採用枠がでる可能性が浮上したときに初めて、こちらから「興味があったら受けてみない?」と連絡したんです。何故かというと、私は人事をやる上で大事なことって「自身がキャリアで悩んだ経験があること」だと思ってるんです。苦労せずに内定がとれたとか、最初に希望した会社に受かった、というのはそれ自体いいことかもしれないけど、悩んだり迷ったりした経験のない場合、学生と同じ目線に立って一緒に考えてあげられるか、という点では難しいのではないかと思っています。だから、こんなに真面目に悩む人いる??っていうくらい一生懸命に悩み、考え抜いていた軍司さんであれば、採用や、人を育てる、という分野で活躍できるんじゃないかと思いましたし、私とは大きく異なるキャラクター(真面目)という面でも、人事担当者間に多様性があって良いのではないかと考えています。

職サークルに協賛する理由「まず業界を決める」は就活の都市伝説?

阿久根:改めて、川部さんが「職サークル」に協賛してくださっている理由をお聞かせいただけますか。
川 部:総論でいうと、就活で一般的に推奨されている「業界」や「職種」という入口ではなく、それ以外の価値観や志向性からのアプローチを伝えていきたい、応援したい、そんな想いによるところが大きいです。ナビサイトや合説だと、学生はまず「建設業」っていう看板を見るんですよね。そうすると、その時点で「建設業」を候補に入れていない人は見向きもしない、ということになります。建設業って、外から見ると専門性が高い、大学時代に関連する勉強をしていないと入れないしやっていけない、という先入観が持たれやすいんです。でも実は、建築出身の人って意外と少なくて、特に当社だと、たとえば、軍司さんの同期で建築出身は一人もいない。そんな世界なんです。本来ならば採用したい学生は文理・学科問わずなんだけれど、一般的な募集の仕方では、学生側のフィルターではじかれてしまう。まずそこをどうにかしないと、という問題意識がありました。

阿久根:学生側からも「行きたい業界が特になくて、就活が行き詰っている」という話はよく聞きます。
川 部:「まず業界を決めなければいけない」「業界を決めることが就活成功への近道」といった考えは、ある意味、都市伝説みたいなもので、これが学生に対して無用なプレッシャーを与えているように感じます。「就活の軸」は、人それぞれ大事なものが違うのだから、個性や生育環境、それまで受けた教育など、バックグラウンドや価値観などによって、もっと個性的であって良いのではないかと思います。自分自身の内発的動機(モチベーションやエンジン)に、一人でも多くの学生に気付いて欲しい。そのきっかけの場、そしてそれに素直に向き合える場として考えたとき、職サークルは圧倒的にほかと差別化が図れると思っています。
まさに軍司さんの就活が良い例なんですけれど、「建設業」ではなく「ヨコソー」、なんなら「川部」というところから入ってもらえる。一般的な就活とは異なり『学生自身の就活へのアプローチ』を逆にできるんです。学生の「建設業」というフィルターを取り除いた状態でどういう会社なのか、どんな人がいるのかを知ってもらえる。本来会える可能性の低い学生との出会いは、他にはない価値だと思っているし、それって本当におもしろいですよね!
阿久根:どう転ぶかわからないけど、余計なフィルターのかかっていない、学生と企業との対等なコミュニケーションができる場、ということですね。
川 部:ある意味、会社や自分という人間を見られる厳しい場でもありますけどね!
阿久根:これまでの川部さん、軍司さんのお話を聞いて、就活は「合わせなきゃ」ではなく、企業も学生もお互いが対等に「合う/合わない」を見つけることが大事なんだなということを感じました!

もう一つの顔

 1年目人事の軍司さんは、実は理系のご出身。農学系だったため、最初は「食品業界に行くしかない!」と思っていたのだそう。しかし、最終的に入社を迷ったのは全く異なる業界、ヨコソーさんと、ご実家のある地方テレビ局の2社。当時その状況を相談された川部さんは、軍司さんはきっとテレビ局を選ぶだろうと思い、「お世話になったからとか、そんな情で決めてはダメだよ、ちゃんと考えて決めたほうがいい」と伝えたとか。ところが、軍司さんが選んだのはヨコソーさんでした。
 決め手は?とお尋ねすると、「本当にすごく迷って、最後は、“就活の中でどちらがより、自分のことをみてくださっていたのか”で決めました。そんな会社ならきっと自分らしく働けるんじゃないかと思ったんです。」と力強く答えてくださいました。「人事担当としての意気込みとしては・・・とにかくわたしは楽しく仕事がしたいです!辛いこともあると思うけど、自分らしく採用活動をしていけたら。自分だからできる採用を時間をかけてみつけていきたいですね。」すかさず川部さんが、「ほんと、真面目だよね~!(笑)こういうこと恥ずかしがらずに言えるって、もう個性だよね!」と満面の笑顔。
 「イキイキ働く」って、ともに働く人たちがその人のありのままを認めてくれていて、初めて実現するのかもしれませんね。

※川部さん、軍司さんに会えるイベントはこちら!詳細は職サークルイベントページをご覧ください。
・KAWABE’S 就活GYM(川部さんと1対1で辛口フィードバックがもらえます!)
・1on1パーソナルトレーニング(職サークルスタッフとの面談後、ヨコソーさんにWeb社会人訪問ができます!)

取材班の気づき

                           ★★★ 取材班の気づき ★★★
 ヨコソーさんは「建てない建設業」。「直す」に特化し、マンション・集合住宅・公共施設等の大規模修繕工事を事業領域としています。仕事内容がわかりにくいこともあり、選考中の学生さんには「現場見学」を案内しています。そして川部さんのこだわりは「人事は絶対に一緒に行かない」こと。「現場社員には、何を話してもいいよ、とお任せしています。学生さんにはできる限りリアルを知ってもらいたい。例えば、職人さんって下請けのイメージがありますが、当社の場合は関係性がフラット。また怖いイメージもあるかもしれないけど、修繕という仕事柄か、長く使ってもらうために丁寧で真面目に仕事をする人が多い。百聞は一見に如かず、先入観で決めないほうがいいということが伝わるといいなと思っています。」
 また、ヨコソーさんではウェルビーイング(健康経営)を2年前から推進。経済産業省「健康経営優良法人(中小規模法人部門)」の認定ももっており、これから神奈川県のモデル事業としてデータをとっていく予定もあるのだとか。視覚化が難しく指標があいまいな「働きやすさ」「その会社で働くことの価値」に繋がっていくのではないかと期待しているそうです。川部さんはその取り組みの窓口担当でもいらっしゃって、「会社のダメなところもさらすことになる可能性もあるけれど、さらすことで会社がよくなっていくはず。そんな風に考えています。」とのこと。「素のまま誠実に向き合う」というスタンスが、あらゆる側面で体現されているのがヨコソーさんという会社なんだなと、改めて実感しました。

会社概要

社名

株式会社ヨコソー

事業内容

マンション、集合住宅、公共施設等の大規模修繕工事

資本金

1億円

従業員数

205名(2023年4月)

設立年月日

昭和28年2月23日 (創業1908年)

本社

神奈川県横須賀市森崎1-17-18

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