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就活生向け│中小企業ってどうなの?大手に転職できないってホント?メリット・デメリット

就活生向け│中小企業ってどうなの?大手に転職できないってホント?メリット・デメリット

平原 葉子職サークル運営事務局 株式会社パフ

#2005年新卒入社 #職サークル事業責任者 #学生と企業の心が通う瞬間が大好き #学生時代は農芸化学専攻 #3児の母 #大人の落ち着きが欲しい #去年Amazonの発注回数215回 #ミシン好き

2022/10/11 UP

こんにちは、職サークルの平原です。先日就活イベント中に学生さんがこんなことを言っていました。

自分はまだ何がやりたいか見つかっていないから、やりたいことが見つかったときに転職しやすいようにとりあえず大手企業に入りたい。就活は大手に入ることを目指す!

・・・・絶句でした。だってこれを言っているのが、3年生の7月ですよ?「やりたいことを見つけるのが今、今だよ!今そのための行動をしなくて、いつやるの!と、ベタな突っ込みを心の中で炸裂させましたが、学生さんにとっては結構共感できる心理なのかなとも思いました。

大手を目指すことは決して悪いことではありませんが、真剣に職業選択をすることを放棄して「とりあえずつぶしが効きそうな大手に入りたい」と言われると、大手企業の採用担当だったら「げっ・・・」というのが正直な感想です。

もちろん、この学生さんも面接や選考でそんな本音は言わないのだとは思いますが、同時に相手には「この人は本音を言ってくれていないな」というのが透けて見えるものです。自分の本音を悟られないように就活をしている学生さんに対して、企業も疑心暗鬼になり、化かし合い・騙し合いの就活と採用が出来上がり。こんなさみしいスパイラルから脱したいですね。

そこで、今日のテーマは「中小企業ってどうなの?」です。

学生の間にまことしやかに噂される都市伝説をキッカケに、私の意見・経験談を書いてみます。

・中小企業の定義
・中小企業から大手企業に転職はできない?
・中小企業は福利厚生がない?
・中小企業はお給料が低い?
・中小企業で働くメリット・デメリット

中小企業は、日本の421万企業のうち99.7%

・中小企業の定義

中小企業の定義は業界、資本金総額または出資総額、従業員数によっていくつかに分かれています。

業種分類中小企業基本法の定義
製造業その他資本金の額又は出資の総額が3億円以下の会社又は常時使用する従業員の数が300人以下の会社及び個人
卸売業資本金の額又は出資の総額が1億円以下の会社又は常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人
小売業資本金の額又は出資の総額が5千万円以下の会社又は常時使用する従業員の数が50人以下の会社及び個人
サービス業資本金の額又は出資の総額が5千万円以下の会社又は常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人
独立行政法人 中小企業基盤整備機構

この定義だと、300人以下、100人以下、50人以下という数値が出ており、逆にこれを超えると中小企業という定義ではなくなるのです。学生の皆さんからすると1000人以下の企業は中小企業扱いされている気がしますが、これが世の中の定義です。500人の会社は一定規模があるんだ、という感覚を持ってくださいね。

このコラムでは、いったん300人以下の企業をイメージして書いてみようと思います。

そもそも!

たくさんある中小企業の中でも、極論、新卒採用をやっているということだけで一定優良企業です。新卒って採ってから利益が生み出せるようになるまでに半年~数年かかるんです。さらに、人を育てるためには相当の労力がかかります。そんな育成コストを払ってでも、若者を社会に受け入れていくための受け皿になろうとする企業が、新卒採用企業です。それだけの財務の余裕がある企業です。もちろん、新卒採用をやっている=いい会社 ではありませんので、以下一緒に考えていきましょう。

・中小企業から大手企業に転職はできない?

これは真っ赤なウソです。本人次第です。例えばこの職サークルを運営する株式会社パフ(当時従業員数30人以下)から従業員数50,000人超えのグローバルメーカーに転職した人もいますし、私の友人もつい最近、40歳で従業員数50人以下の会社から4500人超えの大手企業に転職が決まりました。

転職ができるかどうかはどんな会社に勤めていたかではなく、その人がそれまで仕事でどんな経験をしきたのか、どんな力をつけてきたのかに尽きます。中途採用は新卒採用のようなポテンシャル採用ではありません。いくら人間性が高く、やる気があったとしても、募集しているポジションを全うできるだけの「経験」がないと採用されません。

転職の優位性を考えるのではあれば、まずは目の前の仕事で結果を出しましょう。

・中小企業は福利厚生がない?

これは企業によってさまざまですが、一概に企業規模では決まりません。実は小さな会社は自社だけで福利厚生を用意することに限界があるため、色々な会社が乗り合いで利用できる健康保険組合や福利厚生サービスに加盟しています。
パフは現在でも35名以下の会社ですが、関東ITソフトウェア健康保険組合というとっても良い福利厚生サービスに加盟しているため、格安で使える保養所やスポーツ施設がいくつもあります。出産のときの祝い金もしっかり出るし、毎年1回ディズニーに格安で入れたり、スポーツジムにも半額で通えたりします。

https://www.its-kenpo.or.jp/shisetsu/index.html
∟関東ITソフトウェア健康保険組合

▼その他有名な福利厚生サービス
https://www.reloclub.jp/fukuri/fukurikouseiclub/
∟リロクラブ「福利厚生倶楽部」

https://www.ewel.co.jp/category/service/welbox/p737/
∟イーウェル「WELBOX」

https://bs.benefit-one.co.jp/bs/pages/bs/top/top.faces
∟ベネフィット・ワン「ベネフィット・ステーション」

福利厚生が大事!という方は、中小企業を選ぶ際に以下をチェックしておきましょう。

 ・福利厚生サービスを利用しているか
 ・家賃補助があるか

中小企業だからと言って福利厚生が悪いわけではない!

・中小企業はお給料が低い?

これも一概には言えません。確かに全体傾向としては大企業>中小企業なのは事実ですが、中小企業だけど安定していてめちゃくちゃお給料が良いという会社も事実あります。
また、高ければ高い方がよい、ではなく自分がいくらくらいあれば満足のいく生活ができるのか、指標を持っておくことも大切です。お給料がすごく高いけれど、土日も仕事、月の半分は出張、全然家庭にいられないという働き方はしたくないという人の方が多いのではないでしょうか。これは自分が育ってきた家庭環境の基準がおおきく価値観として影響している点なので、親御さんの当時の世帯年収を聞いておくと参考になるかもしれません。

単純な初任給で比べるのではなく、10年後、15年後と家族を持った時のお給料イメージが持てるといいですね(でもそれも、あなたの仕事の成果次第だということを念頭においてくださいね)

・中小企業で働くメリット・デメリット

中小企業で働くメリット

①社員の顔と名前が一致する

たくさんの社会人の方の経験談を聞く中で、大手と中小両方を経験された方が「300人くらいが一番いい。社員全員の顔と名前がギリギリ一致する」と言っていたことが印象的でした。大手企業の方だと、同じ会社の方でも接点がない、話したことがない、という方も大勢いるようです。人間関係の良さや、チーム感を大事にする方にとっては、顔と名前が一致する規模というのは良い条件です。

②誰と働くか入社前にわかる

これはパフのような30人程度の企業で特別に言えることかもしれませんが、パフの場合は選考中に配属先(営業グループ)の社員の大半と顔を合わせることになります。入社したら確実にこの人たちと一緒に働く、と言いきれる点は、安心材料です。

③幅広い業務を担当できる

会社規模が小さくなるに比例して、セクショナリズムが薄くなり、一人が幅広い業務を担当する傾向が強いと思います。人事でも大手だと「教育担当」「労務担当」「採用担当」「人事企画担当」と切り分けられているところが、中小企業だと「人事総務担当」とひろ~~~い範囲を担当しているなんてことはよくあります。飽き性な人ほど、中小企業はオモシロイかもしれません。

④勤務地がある程度限定される

全国・全世界にたくさんの事業所があり、キャリアコースを望むなら勤務地を選択できない、というのは大手企業あるあるですが、勤務地=事業所の所在地ですから、事業所が少ない中小企業はそれだけ勤務地の可能性が限定されていることになります。どこで働くかわからないことが不安な人にとっては、大手企業の勤務地限定コースを選ぶか、中小企業を選ぶというのもいい選択肢ですね。

⑤経営者と距離が近い

小さい会社でも距離の遠い企業もありますが、一般に大企業よりもずっと近いのではないでしょうか。経営者の考え方、モノの見方はやはりすごくすごく勉強になります。今から山を登り始めるときに、すでに山を越え、頂上から次なるルートを見据えている人の視点を垣間見るのは、得難い経験です。

中小企業で働くデメリット

①知名度がない

ビジネス的にも、私生活的にも、知名度があるとやりやすいことは多数あります。大手企業だと、友人に対してちょっと鼻が高いような気持ちになることも、理解できます。ただ、それが気になるのは入社3年目までです。4年目以降はどこで働いているかよりも、その人がイキイキ働いているか、活躍しているかの方によっぽど目が行くようになります。

②スケールメリットが小さい

ビジネスにおけるスケールメリットは、企業規模にほぼ比例します。世の中に大きな影響力を持つような、大きなサービスを運営できる会社は、一定規模があります。世の中への影響力を企業選びの優先事項とする人にとっては、大手企業の方がビジネス的にマッチしやすいかもしれません。一方、そのビジネスに対する自分個人の存在価値を感じやすいのは、中小企業かもしれません。

まとめ

ということで、あれこれ書いてきましたが、一概に中小だからいい、大手だからいい、というものではないことがお分かりいただけましたでしょうか。大事なのは、あなた自身がいい会社かどうかを決める基準を持っていることです。人任せ、世の中の評価任せで企業を選ぶのではなく、自分にとって外せない要件は何なのか、じっくり、時には他の人と意見を言い合ったりして深めてみて下さい。

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