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大企業と中小企業、どっちがいい?(大学3年・男子)

2020/03/27

■今回のお悩み■
就活をすすめていますが、大手企業がいいか中小企業がいいか、いまだに決めきれません。 (大学3年・男子)

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大手か中小か、私も就活中、めちゃくちゃ悩んだなぁ。
そういえば、こないだあるイベントで学生さんに「大手企業・中小企業それぞれで働くメリット・デメリット」を考えてもらってん。
これを読んで、どう思うかな?

※当日参加した学生さんから出た意見

【大手企業】
■メリット
・ネームバリューがある、社会的な信用が高い
・経営が安定している
・給料が高い
・社員が多いため、組織として強い
・ビジネスの規模、世の中への影響力が大きい
・優秀な人が多い

■デメリット
・人が多いため、自分がいなくても会社は回る
・社内競争が激しい、出世に時間がかかる
・仕事が分断されていて、自分の仕事の成果が見えにくい
・社員一人ひとりをしっかり見てくれない
・下積みが長い、個人の裁量が少ない
・意思決定のスピードが遅い
・経営陣の存在が遠い

【中小企業】
■メリット
・社員が少ない分、若いうちから責任ある仕事を任される
・個人の裁量が大きい
・「会社」ではなくて「個人」として勝負できる
・自分が会社を大きくしているという実感が持てる
・意思決定のスピードが速い
・経営陣との距離が近い

■デメリット
・一人ひとりの負担が大きい
・知名度、社会的な信頼が低い
・ビジネスの規模、世の中への影響力が小さい
・経営が不安定
・福利厚生が充実していないことがある

あくまでそのときの学生さんのイメージやし、企業によりけりやからなんとも言えへんけど、ざっとこんなもんかな。

なるほど。
これを見ていると、メリットとデメリットは表裏一体だとわかるね。

例えば「社員の多寡」という点に着目してみたら、大手企業では「社員が多いため、組織としては強い」かもしれない。
その反面「社員一人ひとりをしっかり見れない」「社内競争が激しい」という声もあるよね。

一方、中小企業では「社員が少ない分、責任ある仕事を任される」「個人の裁量が大きい」という意見と、逆に「一人ひとりの負担が大きい」というデメリットがあるね。

どちらにも、メリットとデメリットが存在する。
つまり、「社員が多い」という事実をあなたはどう解釈するか、ということが大切になるね。

そもそも、「企業規模」だけで判断できるんだろうか?

例えば「経営の安定・不安定」。
実はこれは、企業規模とほとんど無関係なんだ。大手企業が倒産するケースもあれば、中小規模でも、財務的、ビジネスモデル的に、とても安定している会社もある。
「大企業 倒産」というワードを、検索してみてほしい。あなたがよく知る大企業が、実は一度倒産していたことに驚くかもしれない。事実、30年前の「就職人気ランキング」トップ10のうち5社が、経営不振により事業撤退したり、吸収合併したり、倒産したりしているんだ。
世界は日々変化し、需要も、働き方も、企業の在り方も変わっていく。「大企業に入れば一生安泰」という時代は、残念ながらもう終わってしまった。「大手=安定」といった安易な連想で思考停止をしてしまうのは非常に危険だと思う。

大手か中小か、悩む気持ちはとてもわかるけれど、それぞれの「メリット」が、本当にあなたにとってメリットなのか、改めて考えてみてはどうだろう。

例えば「ネームバリュー」。これは大手企業と中小企業では大きな差があるのは事実。
でもネームバリューがあることは、「あなたにとっての」メリットなのだろうか。

ネームバリューやブランドで、商談が有利になったり、お客様が増えたりすることはあるけれど、それは「会社」としてのメリット。あなた「個人」のメリットではない。
例えば転職活動で、「大企業で働いていた」ということだけで評価が上がるかと言ったら、答えはNO。本当に評価されるのは「あなた自身」の経験、知識、そして能力だ。

もちろん、ネームバリューを重視する人はいるし、それを否定するつもりはない。
その人にとっては大きなメリットがある場合も考えられるからね。
一般論や周りの意見に流されず、「それは本当に『自分にとって』価値のあることなのか?」を冷静に考えてみてほしい。

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結論!

大手か中小か、自分にとっての、本当のメリットとデメリットを考えれば、おのずと答えは見つかる!

☆今回の執筆者/石上 夏花(いしがみ なつか)

京都府出身、新卒3年目(イシガミって・・?

☆☆職サークル通信編集長/清水 真理(しみず まり)

福岡県出身、新卒で入社し現在7年目(シミズって…?

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