2026/06/25 UP
こんにちは。職サークルスタッフの稲田です。
昨今、ビジネスの現場ではAIが当たり前のように活用されるようになり、かくいう私も様々な場面で便利に使っています。当然、就活にも便利なツールであるわけですが、一方で、
・どこまで使っていいの?
・人事にはAIだってわかっちゃうもの?それってどう評価されるの?
・AI活用で気を付けたほうがいいことって何?
なんてことが気になっている学生さんも多いのではないでしょうか。
そこで今回は、職サークル協賛企業で、システムインテグレーター/情報処理サービスを事業としている、株式会社アクシオの若き&熱き人事リーダー、竹内さんに、AIと就活についてインタビューしてきました!
AI就活のことのみならず、キャリアそのものを考えるきっかけになるようなお話がたくさん聞けましたので、ぜひ最後までご覧ください。
<目次>
【1】はじめに:AI就活は当たり前。だからこそ見落としがちなこと
【2】効率(タイパ)の罠:「まずはやってみよう」を忘れた学生の盲点
【3】人生に無駄な「遠回り」なんてない。失敗を宝物に変えられるのは人間だけ
【4】衝撃の事実!学歴や所得よりも「自己決定」が幸福度を左右する
【5】大切なのは「どう使い、どこを自分で考えるか」
【6】最後に伝えたいメッセージ:人生の主導権は、AIに預けない!
【1】はじめに:AI就活は当たり前。だからこそ見落としがちなこと
パフ稲田: 最近、エントリーシート(ES)の作成や面接対策にAIを使うのが就活生の「当たり前」になっています。
「AIを使わないと乗り遅れる」みたいな空気すらあるように思うのですが、人事担当者の視点から見て、ぶっちゃけ就活でAIってどこまで使っていいんでしょうか?
竹内さん: 結論から言うと、AIを使うこと自体は全然アリだし、むしろこれからの時代は活用していくのが大前提だと思っています。
私自身も、日々の仕事の中でAIを活用しています。
アイデアが煮詰まったときのブレスト相手になってもらったり、文章の骨組みを作ってもらったり。
私にとってAIは、「頼れる優秀なアシスタント」という捉え方ですね。
ただ、だからこそ就活生のみんなに強く伝えたいのは、「AIに頼りすぎると、めちゃくちゃ危険だよ」ということなんです。

【2】効率(タイパ)の罠:「まずはやってみよう」を忘れた学生の盲点
パフ稲田: 便利だけど危険、というのはどういうことでしょう?
竹内さん: 今のみんなって、すごく「タイパ(タイムパフォーマンス)」を気にすると言われていますよね。
いかに効率よく、最短ルートの近道で正解に辿り着けるか、そればかりを考えてしまいがちです。
でもこれって、言い換えれば「猛烈に失敗を恐れている」ということなんですよね。
他者からの評価や周りの目が気になって、失敗するのが怖い。
だから、「まずは打席に立ってやってみよう、失敗から学ぼう」という泥臭い行動をしなくなってしまうんです。
パフ稲田: やる前に、「絶対に失敗しない方法」をAIに聞き始めちゃうわけですね。
竹内さん: まさにそれです。
AIに「正解(っぽいこと)」を教えてもらって、傷つかないように自分をガードする。
でも、就活でも人生でも、本当に自分を強くしてくれるのは「手痛い挫折」や「失敗した後にどうリカバーしたか」という経験だと思います。
最初からAIに頼りすぎて綺麗な道だけを歩いていると、挫折を知らないまま社会に出ることになり、圧倒的に「人間としての経験値」が足りなくなっちゃう。
それってすごくもったいないことだし、長い目で見たらかなり損ですよね。
【3】人生に無駄な「遠回り」なんてない。失敗を宝物に変えられるのは人間だけ
パフ稲田: 耳が痛いです……。
とはいえ、やっぱり失敗したり遠回りしたりするのは怖い、と感じてしまいますよね。
竹内さん: その気持ちはすごく分かります。
でも、偉そうに話している私自身、これまでの人生でたくさん失敗してきているんですよ(笑)。
過去には受験で失敗して浪人したこともあるし、社会人になってからもメンタル不調で会社を半年くらい休んだ時期があります。
世間一般の「タイパ」や「効率」という物差しで見たら、完全に遠回りだし、ロスタイムに見えるかもしれない。
でも、今の自分から振り返ってみると、「あの浪人時代、実は楽しかったな」と思えるし、休職した期間があったからこそ「人の痛み」が分かるようになったし、今の仕事に活きている場面がたくさんあるなって心から思えます。
パフ稲田: 失敗や遠回りが、自身の強みや魅力になっていくんですね。
竹内さん: そうなんです。
ここがすごく重要なポイントで、AIはどれだけ便利でも、過去に起きた「失敗(みたいなもの)」を糧にしたり、良い思い出に変換したりすることはできないんですよね。
データはデータでしかないから。
でも、私たち人間にはそれができる。
どんな失敗も、自分の捉え方一つで「人生の大切な宝物」に変えることができるんです。
だから、就活でちょっとくらい上手くいかなくても、それを恐れてAIに答えを丸投げしないでほしいなと思います。

【4】衝撃の事実!学歴や所得よりも「自己決定」が幸福度を左右する
パフ稲田: 失敗を恐れずに自分の言葉で向き合うことが、結果的に自分を成長させてくれるんですね。
竹内さん: 本当にその通りです。
実は、「幸福感」に関するとある有名な研究があります。
人間の幸福度を大きく左右するのは、「人間関係」と「健康」、そして「自己決定」である、と。しかもそれらは学歴や所得を上回るそうです。(※)
つまり、「自分の人生の選択を、他人に委ねず自分で決めてきた」という感覚が強い人ほど、人生の幸福度が高いんです。
これは就職活動でも全く同じ。どんなに内定がたくさん取れても、それがどんなに周りから羨ましがられる大企業だとしても、「AIに勧められたから」「AIが作った無難な志望動機で受かったから」という理由で選んでしまうと、自分の人生を生きている感覚が薄れて、結果的に幸福度が損なわれてしまう。(「AI」を「友だち」や「親」と読み替えるとより分かりやすいと思います)
だからこそ就活は、「企業から選ばれる場」であると同時に、自らの人生の主導権をもって「自分が働く企業を選ぶ場」なんだという意識を忘れないでほしいです。
※出典:「幸福感と自己決定―日本における実証研究」
神戸大学/経済産業研究所 西村 和雄、同志社大学 八木 匡[竹内1.1]
【5】大切なのは「どう使い、どこを自分で考えるか」
パフ稲田: 具体的には、どうやってAIと向き合っていけばいいんでしょうか?
竹内さん: 大事なのは「AIを使うか、使わないか」というゼロヒャクの議論ではなく、「どう使い、どこを自分で考えるか」という線引きです。
自己分析のデータを整理してもらったり、文章の表現を整えてもらったりする部分はAIに任せて効率化すればいい。時には面接の練習相手として使ってもいい。
でも、「自分はどんな環境でモチベーションが上がるのか」「どんな人と一緒に働きたいのか」という根っこの価値観だけは、絶対に自分で考えてほしいなって思います。
企業選びのときも、AIが薦めるデータ上の最適解だけで決めるのではなく、「本当にこの会社は自分に合うのかな?」って、自分の感覚を信じて判断する意識を持ってほしいですね。あなたの相手はAIじゃなくて企業、そしてそこで働いている同じ人間ですからね!
【6】最後に伝えたいメッセージ:人生の主導権は、AIに預けない!
パフ稲田: 最後に、就活に奮闘している学生のみなさんへ応援メッセージをお願いします!
竹内さん: AIはあなたの就活をスマートにサポートしてくれますが、最終的に入社を決めるのも、その会社でキャリアを築いていくのも、あなた自身です。
ちょっとくらい文章が不器用でも、面接で上手く話せなくても全然いい。そこに「あなた自身の本音の言葉」があれば、人事はちゃんと見ています。
人生の主導権だけは、絶対にAIに預けないで。 自分の軸をしっかり言葉にできる状態を目指して、一歩ずつ進んでいってください。応援しています!
パフ稲田: ありがとうございました!!

今回、インタビューの中で竹内さんのこれまでのご経験についても伺うことができました。
なんと最初はマーケティングや事務系職種につきたくて、本当はエンジニアはやりたくなかったのだけど、学校が情報系だったので仕方なくエンジニアを目指して就活をしたのだそう。
でも結果的にそのエンジニア経験が、いまの人事という仕事に活きている、と。
「例えば、どんな会社に就職したって、配属が自分の希望通りにいくとは限らない。
やりたい仕事ができない環境だとしても、だからこそ新しい発見がある。」
「人生100年時代。最短最速で目的地についたら暇になりますよ。道草食ってなんぼでしょ!笑」
そんな竹内さんのお話を聞いて、「キャリアドリフト」という言葉を思い出しました。
「ドリフト(drift)」は「漂流する」という意味を持ち、厳密な計画に縛られずに、状況に応じて柔軟に経験を積んでいくスタイルのキャリア理論を指します。
ですが、それは決して「風任せ」「運任せ」ということではなく、大事な節目ではしっかり自分で進む方向を選択することが重要ポイントになります。
「自分で決める覚悟」と「道草を楽しめる心」
この二つを忘れずに持っていたら、AIに人生を振り回される心配はなさそうです!
竹内さん、本当にありがとうございました!!
▼こちらの記事も併せてぜひご覧ください
「社会人って怖くない!」 —アクシオ人事が語る、就活生に伝えたい本音メッセージ

【株式会社アクシオ/会社概要】
事業内容:システムインテグレータ / 情報処理サービス
資本金:3億1,000万円
従業員数:202名(2025年4月現在)
設立年月日:1991年12月
本社:東京都品川区西五反田2-12-19 五反田NNビル5F
ホームページ:https://www.axio.co.jp/recruit/
