2020/12/11 UP
こんにちは!清水です。
今回も 【 企業研究で”本当に研究すべき” リアルチェックリスト 】をお届けします。
3回に渡りお送りしてきた財務状況も、今回が最終回。
最後は、「キャッシュフロー計算書」についてお伝えします。
★財務状況を読み解くための「財務諸表」とは(前回のおさらいはこちら)★
キャッシュフロー計算書って?
キャッシュフロー計算書(C/F)は、会社が何で現金を得て、何に使ったのかを記載したもの。
BSやPLでは追うことのできない、「現金の流れ」を把握することができます。
どうして「現金の流れ」が重要?
会社は赤字でもすぐに倒産することはありません。
ですが、資金が尽きればたちまち倒産してしまいます。
BSにも現金や預金の項目はありますが、「会社の支払い能力」を知るにはこれだけでは足りません。
経営において重要な「現金の動き」を追うことができるのは、このキャッシュフロー計算書だけなんです。
着目すべきは、プラスとマイナスの「バランス」!
キャッシュフロー計算書の軸となるのは、以下の3つです。
- 営業活動:本業でいくら儲けたか、あるいは損したか
- 投資活動:設備などの投資にいくら使ったか、あるいはそれらを売っていくら手にしたか
- 財務活動:借金をいくら借りて、いくら返したか
プラスのときは数字のみ、マイナスのときは”▲”を横につけて表します。
この、プラスとマイナスの「バランス」を判断することが大切です。
まずは営業活動キャッシュフロー。
健全な会社であればプラスが普通。マイナスは「儲けが出ていない」ということを表します。
当たり前ですが、何か特別な理由がない限り、マイナスの会社は避けるべきだと言えます。
次に、投資活動キャッシュフロー。
マイナスの場合は積極的に先行投資をしている状態、
プラスの場合は、それらを売って現金を手元に集めたい状態であると推測できます。
極端にプラスやマイナスが出ている場合は、その企業に関するニュースも併せて確認するのがオススメです。
最後は財務活動キャッシュフロー。
これは、どこかからお金を借りればプラス、返せばマイナスです。
大切なのは、このプラスマイナスの理由。設備投資の予定があるから借り入れたのか、それとも経営が苦しくて借り入れたのか。同じ年の投資活動C/Fや”売上高経常利益率”と併せて判断するのがオススメです。
これら3つのプラスマイナスのバランスを見て、その企業の現在の経営状態や今後の見通しを推測してみましょう。
それでは今日はここまで! 次回からは新しいテーマでお送りします。お楽しみに!
★【財務状況】を知るためのヒント★
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