2022/11/08 UP
こんにちは。パフの田代です。
突然ですが質問です。
就職活動をしているとこんな話を耳にしませんか?
将来に向けての明確なビジョンを描くことが重要だ。
やりたいことを具体的にイメージしないと面接は通らない。
確かに、将来のビジョンも、やりたいことも
無いよりも有った方が良いのかもしれません。
一方で、こんな話もあります。
キャリアというものは「偶然」に左右されるものが多い。
「偶然」に対してポジティブなスタンスでいる方が
キャリアアップにつながる。
この考え方を「プランドハップンスタンス」と言います。
1999年、スタンフォード大学の教育学と心理学の教授である
クランボルツ教授によって提唱されたキャリアの考え方なんですね。
プランドハップンスタンスが、
近年のキャリア理論の中でも特に重要視されている背景には
目まぐるしく変化していくビジネスの環境が原因にあります。
従来は終身雇用制度があり、
個人のキャリアは先が見通せるものでした。
しかし、近年のビジネス環境においては変化が激しく、
一つの会社に生涯を通して働くケースは少なくなってきています。
自身のキャリアを先まで見通すことが難しく、
キャリア設計がしづらくなってきているのです。
そのような背景から、偶然の要素を味方につけ
キャリアアップに繋げていくという、
プランドハップンスタンスが重要視されるようになってきました。
かくいう私自身。
自分のキャリア…いや「生き方」に対して
プランドハップンスタンスで突き進むことにしています。
ただし、ここでポイントなのは
決して「成り行き任せ」にしないということです。
偶然を大切にするということは、目の前にあることに対し、
めちゃくちゃ「意識」をして積極的に関わることに他なりません。
つまり「好奇心」のエネルギーを持ち続けること。
そしてチャンスを逃さない「気力」が必要だと思っています。
例えば。
私は読書が好きなのですが、
この1~2か月で購入した本は、
全て出会いの中で生まれた「偶然」がきっかけになっています。
この「偶然」の出会いを意識的に取り入れ、
本を購入しながら興味を持続させ「必然」に変えるようにしています。
では、私が2022年10月に購入した本タイトルを見てみます。
「オリックスはなぜ優勝できたのか」
→ きっかけは、プロ野球の日本シリーズの名勝負
「魂の経営~富士フイルムホールディングス」
→ きっかけは、仕事での取引先様
「うんこのひみつ」
→ きっかけは、うんこミュージアムに家族で行ったこと
「スラムダンク 全巻(20冊)」
→ きっかけは、12月に公開される映画に向けた復習
「血管年齢が若返る炭酸浴」
→ きっかけは、近所のスーパー銭湯に書かれた炭酸浴
「超ミニマル主義」
→ きっかけは、FMラジオ「J-Wave」の朝の特集
「金融&ファイナンス大全」
「地銀」
→ きっかけは、金融関係のお客様と会話をしていて
「エレベーター読本」「すごいエスカレーター」
→ きっかけは、昇降機関係のお客様の仕事をしていて
「ニューノーマルな街づくり」
→ きっかけは、SNSで繋がっている旅人の投稿
「センスは知識からはじまる」
→ きっかけは「センス」についてふと調べていて
「新卒エンジニア採用マニュアル」
→ きっかけは情報系の採用の知見を増やしたいと思って
いかがでしょうか。
この1ヵ月で13種類、32冊の本を購入したのですが
どれも計画的に買おうなんて思っていなくて
すべて日常生活の「偶然」をチャンスに変えてみようと思い
好奇心を持って深掘りし続けた結果だったりします。
この延長線上に何が待っているのか。
塵も積もれば山となる。
様々なジャンルにアンテナを張ることによって
また新しい情報が入ってくる。
そこで自分が何かを思い、考え、行動することで
また次の新しい発見や出会いが生まれてくる。
この繰り返しが足跡となり「キャリア」という轍になる。
私はそう思って社会人生活を送っています。
就職活動中の皆さん。
やりたいことなんて、無理やりつくらなくてもいいです。
プランドハップンスタンスでいいのです。
ただし、偶然を大切に、大切に、大切に。
目の前にある「偶然」に対して、本気で向き合ってみてください。
プランドハップンスタンスは、
本気で取り組むと、思いのほか大変で胆力がいります。
ハッキリ言って
世間に出回っているような理想論のようにはいかず、
決して楽な生き方ではありません。
エスカレーター的な人生の方が、よっぽど楽ちんですよ。
でも、プランドハップンスタンスで生きていると、
ずっと「未完」の物語を生きている感覚で
活力に満ちて生きることができます。