7-10.第一志望に落ちたら、就職浪人するべきですか?
10.第一志望に落ちたら、就職浪人するべきですか?
先日、大学の後輩(女性)とプライベートで会う機会がありました。曰く
「駒が無くなり、就活に対するモチベーションが無くなりかけている」と…。
事情を聞いてみると、名だたる大企業ばかりを受けて、ことごとく選考に落
ちてしまったそうです。
皆さんが彼女なら、これからどうしますか?
私は「あなたが必要とされる企業がきっとある。就職浪人などは考えずそこ
に入った方がいい」と思います。
自分には「間違いなく大手が向いているという確固たる理由」があるのだか
ら、なんとしても大手に行くべきだ!と思っているのであれば、就職浪人を
して再度チャレンジをするという選択肢もあるかもしれません。しかし彼女
は「単純に大手以外の企業に目を向けていなかった」と告白してくれました。
その話を聞いて、私は職サークル参画企業の、あるベテラン人事担当者の方
の言葉を思い出しました。
「就職活動とは結婚のようなもの。身の丈に合った相手選びが大事。断られ
たら、ご縁がなかったものと思え」
☆☆☆
「志望していた企業に入りさえすれば本当に幸せになれるのか?」
「志望していない企業に入ると本当に不幸なのか?」
そんなことはありません。私の友人には志望した企業に入って、辞めたいと
言っている人もいれば、全く志望していなかった企業に入って、自分の天職
を見つけたと言っている人もいます。
新卒入社の時点で、志望している企業に入社できなかったからと言って、す
べてが終わってしまうわけではないのです。志望する企業に受からなかった
という現実を受け入れ、次の行動に移るのも時には大事でしょう。
就職活動というのは不思議なもので、多くの人が同じように、有名大企業を
志望します(大企業を志望することが悪いのではなく、偏りがあることが問
題です)。
例えば結婚にしても「絶対、有名芸能人と結婚したい!」と多くの人が思っ
ているかというとそうではありません。しかしながら、就職となるとなぜか
志望が偏る。
「むしろ身近な人の中から結婚相手を探したい!」とか「有名芸能人なんか
と結婚したら色々と面倒臭そうだ」などと思う人もいるはずです。もちろん
確固たる理由があって、「絶対有名芸能人と結婚する!」という人もいるで
しょう。就職活動の時も、結婚同様、多種多様な価値観があっていいのでは
ないでしょうか。
ちなみに、私の話をすると、小学校時代は一時期、野球選手に憧れたことが
ありましたが、全くスポーツがダメだったので「勉強で勝つしかない」と現
実を受け入れ方向転換しました。今ではスポーツの世界で勝負しなくて本当
に良かったと思っています…。
また、私自身、就職活動をした時は、最初は大手メーカー・マスコミ・商社
を志望していたのですが、100人以上の社会人と実際話をしてみて「なんだか
大手は肌に合わないかもしれないな…」と思い、方向転換しました。実際、
社会に出てみて、当時の選択は間違っていなかったのだと思います(大手が
悪いという意味ではなく、今の自分にマッチしないという意味です)。
第一志望に落ちたことに目を向けるのではなく、「自分が本当に合う会社は
どこだろう」と考えることに目を向けることで、急に道がひらけることがあ
ると思います。