こんにちは、本日コラム当番の石上さんは、明日の内定式の準備で大忙し！なので、同じ戌年の平原が代打です。

　さて、昨日開催したつきしま村塾というイベント（楽しかった～～～）で、学生さんがこんなことを言っていました。

　「私、ガクチカないんです。ヤバイ。もうほんと何もしてこなかった。」
アルバイトやサークルとかしてないの、と聞くと、

・アルバイトは家庭教師をずっと続けている
・家庭教師の仕事は「多様な人との関わり」「チームで成果を出す経験」「集団の中で起こる問題を解決する体験」など、どれにも当てはまらない。成績が上がったとしても、それは生徒が頑張ったからであって自分の成果ではない。
・１対１の家庭教師の仕事って、なんのアピールにもならない。3年前の自分にもっと人とのかかわりのあるバイトを選ぶように言ってやりたいっ

　聞いていて、なるほど～そんな風に思ってしまうのか、と「就活生のハマる罠」をまざまざと実感しました。

　16年間、就職と採用の仕事をしてきた平原の「ガクチカ」に対する持論をまとめてみます。

■企業はなぜガクチカ（学生時代に力を入れたこと）を聞くのか

以下全て、「平原調べ」です。

★圧倒的第１位！
面接の話のとっかかりが欲しいだけ
　面接官は、面接という短い時間の中で、あなたという人のことを知るために、話題が欲しいんです。「私は積極性のある人間です」や「リーダーシップに自信があります」といった自己申告ばかり聞いていても、ほんとかどうか全くわからない。だから、実際の経験談を掘り下げながら、どんな考え方をする人なのか、どんな強みを持っているのか、何が苦手なのかを掴もうとするのです。
　つまり、ガクチカ自体が差別化された、ものすごい結果を伴う派手なエピソードである必要は全くありません。

　え、でもＥＳで書かせるじゃん、これで合否出るでしょ、と思うアナタ。
中には、ガクチカで合否を出す会社もあるかもしれません。が、あまり聞きません。ＥＳで足切りをする場合には、同時に受験いただく適性検査や偏差値などの「数値化できる明確な基準があるもの」でジャッジすることの方が大多数。
　ＥＳの内容は、大多数の場合、面接時の「事前資料」なのです。

第２位
あなたが一生懸命になれること／自分で考える行動したエピソード知りたい
　もし目の前の学生さんが自社に入社したら、仕事を一生懸命やってくれるかな、楽しんでくれるかな、うちに合うかな。
　そんなことを知りたいなら、その人が過去にどんな物事に一生懸命になれたのか、なぜ一生懸命になれたのかを知るのが手っ取り早い。
極端な話、バイトやサークルではなく、一人旅に行きまくった話や、恋愛の話でもいい。（もちろん、面接官によりますが、私の知っている人事の人は↑こんな風に言っている人もいます）
　大学時代にさほど「一生懸命」になったことがないならば、高校時代・中学時代に遡ったっていい。
　「一生懸命」ではなく「工夫を凝らしながら取り組んだこと」でもいい。
その経験の中で「ただ言われたとおりにやったこと」ではなく、「自分が考えて取ったアクション」を知りたいのです。どんな場面でどんな風に考え、どんな行動が起こせる人なのか。家庭教師の生徒が「三角関数が苦手」と気づいたときに、どんなふうに対策を練ったのか。それが、とっても具体的で素晴らしいエピソードになります。

第３位
あなたの強みや苦手、その克服過程を知りたい
　別に、チームで行動するエピソードでなくても、自分なりの強みが発揮できるポイントはあると思うのです。例えば、昨日お話しした学生さんは、ちょっと話しただけでも「とっても頭の回転が速く、客観的・分析的に物事を評価して対策を打てる人／モチベーションに左右されず、やるべきことをやれる人／でも自分の内面に向き合うのはちょっと苦手な人」だな～と平原は感じました。
　もし、それが当たっているなら、家庭教師のアルバイトの中にもそんな自分らしさや強みが活かされたエピソードがあると思うのです。
　それが面接官がつかめれば、入社後、会社で活躍してくれそうな人かどうかイメージできると思うんですよね。

　どうでしょうか。こう考えると、「家庭教師のアルバイト」だとダメだと思いますか？

　先日お話を聞いた人事の方は「面接で学生が何話してたか、申し訳ないけど覚えてないよ」「でも、その人がどんな人かわかれば、合否は出せるんだよ」つまり、派手なエピソードは　不　要　！ということ。

ガクチカが10分で書ける、質問集！
　上記のポイントを踏まえ、質問集を書いてみました。丁寧に書く必要はないので、一言ずつ書き出してみましょう。きっと、何か見えてくるんじゃないかな。
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・あなたが学生時代に（またはこれまでの人生で）力を入れたこと（または一生懸命になれたこと、自分なりに考えて行動できたこと）を教えてください。

・なぜそれに力を入れたのですか（頑張れた／やり切れたモチベーション）

・その経験の中で、あなた自身が考え、決め、行動したエピソードを、些細なものでも結構ですので教えてください。

・その経験の中で発揮できた、あなたの強み／あなたらしさを教えてください。

・その経験の中で、あなたが学んだことは何ですか。
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　やっぱり書けない！という人は、上の質問を友だちに聞いてもらってみてください。書けなくても、話せる人は、意外と多い。私もそういうタイプです。自己分析って面倒だから、人と一緒に楽しくやるの、おすすめです！

　お次は、どんなガクチカを話していたのかな？阿久根さんです。