2021/03/25 UP
こんにちは。元旅行会社勤務という経歴を持つ杉平です。
昨日のブログ担当・ピヨコちゃんの投稿を読んだら、ドバイに行ってみたいですと?
わたし2004年に(17年前!)ドバイとオマーン回ってきましたよ。
なぜかオマーンのサッカー場で日本大使館の方に保護されたり、色々あったなぁ(詳細は割愛w)。
早くまた気軽に海外に行けるようになるとよいですね。
上の写真中央は、ドバイの7つ星ホテル「ブルジュ・アル・アラブ」。
ペルシャ湾に浮かぶこのホテルの形状は、アラブの伝統的な船「ダウ船」の帆がモチーフになったとか。
そんな流れで、今日は「航海」の話をしようと思います。
■「やりたいことがない」人はダメなのか?
就職相談でよく耳にするひとつに、
「やりたいことがわからなくて、就職活動どこから何をしたらいいか・・・」というお悩みがあります。
選考の場では「あなたのやりたいことは?夢は??希望は???」と、
誰もが 「やりたいことが明確にある」 のが当たり前であるかのように質問が飛んできたりします。
私がまだ10代の頃(遠い昔)、進学を考えなければいけないときに、
特別学びたいことや、入りたい大学や、将来なりたい職業が全くもってなーんにもなくて、友人たちが憧れの大学に向けて頑張っていたり、獣医になるんだ!って言っていたりするのを羨ましく眺めておりました。やりたいことが何もない自分がダメ人間のような気がしてきて、ずっとモヤモヤしていた時期。
その経験があったせいか、今でも「やりたいことがない」という若者に、とっても感情移入しちゃいます。「わかるわー!それ!」と。笑
■着実にステップを進める「キャリアアンカー理論」
1978年に米国マサチューセッツ工科大学のエドガー博士が発表した「キャリア・アンカー理論」というものがあります。
ざっくりいうと、自分が持っている価値観・能力・欲求のような普遍性の高いもの(就活で言えば「軸」かな)を人生における錨(いかり=アンカー)に例えていて、これをよく知り、また活かしながら、自分の目指す5年・10年先の目標を設定し、そのためにいつまでに何をしたらいいのか、をブレイクダウンして設計していく、というキャリア形成の考え方です。
非常にシンプルでわかりやすいですよね。
特に、「やりたいこと」が明確な人にとっては。
■クランボルツさんと、キャリアアンカー理論の限界
ここで登場するのが、米国スタンフォード大学のクランボルツ教授。
彼はアメリカで社会人を対象に「18歳時点でなりたいと思っていた職業についた人の割合」をリサーチしたのですが、結果は ・・・ なんと、わずか2%でした。
これは時代も影響していて、グローバル化や技術革新に伴う変化の激しい世の中になったことで、5年後・10年後を予測することが難しくなり、また、予測したとしてもその通りにいくことが少ないため、目標も計画も変更を余儀なくされたり、完全に崩れてしまったり・・・ 積み上げ型理論の限界がきてしまった、ということが言えると思います。
■大海原に漕ぎ出そう「プランド・ハプンスタンスセオリー」
そして、前述のクランボルツ博士が1999年に発表したのが
「プランド・ハプンスタンス・セオリー」。
日本語では「計画された偶発性理論」と呼ばれるキャリア論です。
ビジネスパーソンとして成功した人のキャリアを調査し、その「成功」へのターニングポイントとなったことの実に8割が、本人の予想しない偶然の出来事によるものだった、ということから、
「キャリア形成の8割が偶然によって決まる」ということを提唱しました。
しかしながら、
「偶然で人生が決まるなら、何もせずに流れに任せればいいじゃーん!」
ということではありません。
大事なのは、偶然の出来事をチャンスに変えて、自分の人生に活かしていくということ。そんなふうに「偶然」がまるで「計画された」ものであったかのように引き寄せられていくためには、次の5つの行動指針が大事だといわれています。
詳細はぜひご自身で調べてみてください!
1.好奇心
2.持続性
3.柔軟性
4.楽観性
5.冒険心
私は、「キャリアアンカー理論」が階段状のキャリア形成だとすると、
「プランド・ハプンスタンスセオリー」は、大海原に船をこぎだすイメージ
だなと思っています。
とりあえず、あの島まで行ってみるか!と漕ぎ始めるんだけど、途中で偶然嵐にあって、流されたら知らない島みっけ!ちょっと寄ってみる?みたいな。笑
■「やりたいこと」「将来なりたいもの」がいま明確になくったって大丈夫!
かのスティーブ・ジョブズさんもこんなこと言ってます。
you can’t connect the dots looking forward.
前に点をつなぐことはできず、
you can only connect them looking backwards.
後ろにしか点をつなぐことはできない
So you have to trust that the dots will somehow connect in your future.
だから、その点があなたの未来で何らかの形でつながることを信じるしかない
偶然を機会と捉えること。
またそんな機会が増えるように積極的に行動や挑戦をしていくこと。
それがいつか、未来につながると信じて、目の前のことに向き合っていくこと。
それらを大切にしながら、慌てず焦らず、人生という航海を楽しんでください!
今はまだ見えない「やりたいこと」。
いつか波間の向こうに、ひょっこり見えてくるかもしれませんよ。
以上、杉平でした。
明日は、ここのところWebイベント運営のお仕事がパフ内定者の皆さんに引き継がれたことで、一緒にお仕事をする機会が激減してしまった、マイバディ・真実路さんです。
先日、もうネタがないよ~って嘆いておられましたが ・・・
がんばれ真実路さん(^^)