2023/07/18 UP
こんにちは。パフの田代です。
先日、仕事の一環で
栗山英樹さんのお話を聞く機会がありました。
栗山さんと言えば、言わずと知れた“時の人”。
2023WBC日本代表監督を務め、日本野球を世界一に押し上げた名監督です。
社会的に注目されているのは、優勝監督としての実績だけでなく、
選手起用やチームマネジメントなど、
栗山さんのリーダーシップや人柄が非常に優れているという点です。
私は無類の野球好きですので、野球ファンとして大満足の講演でしたが、
イチ・社会人としても参考になったので、ぜひ共有できればと思います。
◆一番、気を遣ったのは「伝え方」であること
私が思う、栗山さんのイメージ。
それは誰よりも野球愛が強く、造詣が深いこと。
そして、選手とのコミュニケーションを絶やさない選手思いのリーダーであることです。
今回のお話の中で、特に興味深かったのは、代表を選ぶ際の「伝え方」でした。
一般的に、日本代表に選出される場合、
「●●選手を日本代表にしたいと考えています。よろしくお願いします」と
代表監督からプロ野球の各球団に伝達し、球団から選手にその旨が言い渡されます。
しかし、栗山さんはこの伝達フローを断固反対。
それでは代表に対する重みがでない。
監督の意思もしっかり伝えなければいけない。
と、代表監督が直接電話で伝えることにこだわり関係者と何度も交渉。
既存の伝達フローをイレギュラー対応で変更し、実現させます。
その際、意識していたのは「伝え方」でした。
監督の意思は伝える。
ただし、自分で「日本代表をやります」と言ってもらうこと。
選手自ら言うまでは、ひたすらプッシュもしないし、我慢して待つ。
ここにこだわったと言います。
なぜならば、代表になるという覚悟は、自分自身で自分を押せるか。
自分で「やるんだ!」というスイッチを押さないと務まらないと考えたから。
野球球界屈指の読書家とも言われる栗山さんは、
孔子の論語や渋沢栄一の書物などを読み、スポーツ以外の見識も広げています。
今回の「伝え方」で参考にしたのは、吉田松陰でした。
吉田松陰は、こう言います。
「自分は志を持つ。志士の尊ぶところは何であろう。
心を高く清らかにそびえさせて、自ら成すことではないか。
人間たる者、自分への約束をやぶる者がもっともくだらぬ。」
この言葉を解釈するとこうなります。
人から言われたことは止めてもいいが、
自分でやると決めたことは、絶対にやり切れ!
まさに、日本代表に自分がなる、やるんだ!と覚悟を決める重要性を
栗山さんは感じたからこそ、こうしたコミュニケーションを取ったという訳です。
少し飛躍しますが、就職活動も同じだと私は思います。
就職先を決める意志決定。
これは結局のところ、
自分で決めることでしか、幸せになれない。
辛い時や大変な時があっても、
誰のせいにもしない、覚悟を持って取り組むこと。
これは、逃げ道を絶つことに他なりません。
やはり、人生の岐路に立ち、大きな決断をする時。
今も昔も、そして日本代表であっても就職活動であっても一緒。
私はそう思えてならないのです。
就職活動は、先の見えない、答えのない、
とても曖昧で、不安と期待が入り混じる、ある意味ファジーな活動です。
だからこそ、自分で決めて、スイッチを入れる。
「決断」によって得られるバイタリティーとエネルギーは
間違いなく強くてしぶといです。
ぜひ取り組んでみてください。
私も日々心掛けて生きたいと思います。