9-02.エントリーシート添削は、お願いするな
「どうしても入りたい、あの会社。エントリーシートで落とされたくない…。
よし、第三者に添削をお願いしよう!」
気持ちは良くわかります。でも、あえて言います。
エントリーシート添削は、ほとんどの場合「内定」の役には立ちません。
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理由は簡単です。
『A社のエントリーシートを評価できるのは、A社の採用担当者だけ』だから
です。エントリーシートには、大別して3つの評価基準があると考えられます。
【1】構成・ロジック
【2】体裁
【3】内容
【1】は言い換えると「何が言いたいのか」ということです。相手に自分の
意図が伝わりやすい「書き方」のことを指します。【2】は文字の大きさ、
綺麗さ、誤字脱字がないか等の【見た目】の部分。【3】は書いてある「中
身」です。
ここで問題です。ある学生が周囲の大人にA社のエントリーシート添削を頼
んだとします。その方が判断できるのは【1】【2】です。肝心の【3】に
関しては、A社のエントリーシートで何を高く評価するかはA社の採用担当
しか知りません。部外者が判断しようにも、その基準は一般論・想像の域を
出ません。
つまり「論理的に分かりやすいエントリーシートか」は判断できても「A社
に合格するエントリーシートかどうか」は判断できません。
OB訪問の際に、エントリーシート添削を先輩社員にお願いするということ
もよく聞きます。でも、これも大きな効果はないかもしれません。例え、自
分の会社のエントリーシートであっても「何を高く評価するか」を正確に把
握しているのは、採用担当ぐらいだからです。
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まとめると、こうなります。
1.「エントリーシート添削」は「論理的な文章を書く訓練」にはなります。
2.どうしても「A社に合格するエントリーシート」を知りたければ、A社
の採用担当にエントリーシート添削をお願いするしかありません。
(おそらく添削してもらうことは難しいのですが)
3.「どこにでも通用するエントリーシート」のような必勝法はありません。
(もしあったら、企業はエントリーシートによる選考を廃止すると思います)
ではどうすればいいのでしょうか。職サークルでは、社会人と話す中でエント
リーシートのヒントをつかんでほしいと考えています。
つまり
「せっかく社会人と話す機会を得たのであれば、エントリーシート添削をお
願いするのではなく、日々どんな仕事をしているのか、どんな時に辛いの
か、嬉しいのか、なぜこの仕事を選んだのか、続けられるのか、あなたに
とってその仕事はどのような意味があるのか…そういう話を聞いてほしい!」
と考えています。
その会話から、エントリーシートを提出しようとしている企業に対してな
ぜ惹かれるのか、それは具体的にどんな点なのか、あなたが志望する理由
も見えてくるはずです。