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なぜ選考にWebテストがあるのか 就活生の意識と企業・人事の目的

なぜ選考にWebテストがあるのか 就活生の意識と企業・人事の目的

ちー人文社会学部/学部4年

#Webテスト #適性検査 #SPI #不正受検 #替え玉受検 #カンニング #Webテ代行 #選考 #働く意味とは #去年の今ごろは説明会に参加したり面接をしたり #今年は卒論に追われています

2023/01/04 UP

こんにちは、ちーです!

先日、Webテストの「替え玉受検」をしたとしてテストを代行した人が逮捕、代行を依頼した就活生が書類送検された事件がありました。
今回は、この事件について23卒学生が感じたことをコラムにしました。

Webテストの実態

現在、新卒採用を行っている企業の2社に1社以上が選考でWebテストを導入しています(※1参照)。
私自身の就活を振り返っても、同じような割合であったと感じます。

Webテストの不正についての調査では、「自分が受験した企業で不正の経験がある」「友人などの受験企業を手伝った」と答えた就活生は全体(1200人)の17.7%(※1参照)。
つまり就活生の2割弱が、「替え玉受検」や友人と協力して受検、カンニング(解答集の購入)を行っていることになります。

Webテストの不正受検に対する就活生の意識

上のような不正受検について、「不正行為の認識が薄い」就活生が多いそうです。
実際の声としては
「みんなやってるし…」
「頼れる人や協力できる友人がいるか試されていると思った」
「筆記試験を通過しないと始まらない」
「特に後ろめたさはなかった」
などなど(※2参照)。

「筆記試験(Webテスト)を通過しないと始まらない」気持ちはわかります。
自分とマッチしていると感じた企業が一次選考でWebテストを導入している場合、自分の思いを企業に伝えるためにはWebテストを通過しなければ何も始まりません。
一方で「後ろめたさはなかった」という声には、非常に驚きました。
私は今まで不正受検をする人というのは、Webテストの勉強が上手くいかなかったり、なかなか内定をもらえない焦りからやむをえず不正を行っているのだと思っていました。
当然そこには後ろめたさや罪悪感があるのだろうと思っていました。
もちろん不正をした人のなかには罪悪感をもっている人もいるかもしれませんが、この状況は(記事※1にも書かれていましたが)「正直者がばかを見る状況」になっていることが非常に悲しいです…。

罪悪感があろうとなかろうと、Webテストの不正は犯罪です(今回の事件では「私電磁的記録不正作出・同供用の疑い」)。

何のためにWebテストを行うのか―学生の考え

「Webテスト」といってもさまざまな種類がありますが大きく分けると、言語・計数などからなる「能力検査」と特性やストレス耐性を調べる「性格検査」があります。
私も就活中、両方の検査を受検しました。
もちろん不正受検はしていません。
なぜしなかったのか。
不正受検をすることは自分を偽って選考を受けることになり、嘘をついて内定をとった企業で働きたいとは思わなかったからです。
先ほども書きましたが、「なんとしてもこの企業にはいりたい」と思い不正をしてしまう気持ちはわかります。
しかし仮に不正受検で入社できたとして、果たしてその企業は本当に自分に合う企業なのでしょうか
自分の能力や性格に合わずすぐにやめてしまうかもしれませんし、仕事でうまくいかないことがあったときに「不正受検をして入社したから上手くいかないのかもしれない」と考えてしまうかもしれません。

何のためにWebテストを導入しているのか―企業の考え

何のためのテスト(適性検査)なのか、なかなか学生が知る機会は少ないですが、以前人事の方に適性検査でチェックしているポイントをインタビューしたことがありました。
(ほかにもES・個人面接のチェックポイントもインタビューしました!詳しくはこちらのコラムにて。)

インタビューによると
・解決能力などを最低限のレベルで持っているか確認している。練習問題を一度解いて勉強したら合格できるレベル(何十回も解かなくても〇)。
・適性検査だけでジャッジすることはなく(不合格にすることはなく)、次の選考の事前資料のために導入している。
という考えがありました。

企業(人事)は適性検査の難易度をあまり高く設定しておらず、受験した就活生の多くを不合格にすることを目的にしていないことが分かります。
厳しい言い方をすれば、適性検査(Webテスト)に合格できなければ、その後のESや面接はさらに難易度が高くなるため合格できないと思います。
就活生の声に「筆記試験を通過しないと始まらない」とありましたが、実際は不正をしなければテストを通過できない人の多くは次の選考で不合格になるでしょう。

不正受検をする人の中には効率のために解答を購入する人もいるそうですが、不合格になるであろう選考のために日程を調整したり時間をかけることは効率が悪いのではないでしょうか?

まとめ

Webテストの受検にあたって、私は「なんのために働くのか」という考えをもつことが重要だと思っています。
「Webテストを受検する理由は、その企業の内定がほしいから」
この考えだけでは、合格することがゴールになってしまうと思います。
「内定が欲しい」という考えで止まらず「なぜ内定が欲しいのか」「入社して何をしたいのか」「なんのために働くのか」ということまで考えることができれば、不正をしようとは思わないと思います。
さらにはWebテストの後の面接でも、自分の中で芯をもって話ができるのではないでしょうか?

しかしこれらを考え言語化するのは簡単なことではありません。
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最後までご覧いただきありがとうございました。

【参照ページ】
※1:https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2211/24/news076.html
※2:https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1063543


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