2020/11/10 UP
就職活動をしていく、これからのキャリアを作っていくにあたって、やりたいことがないという方に、スタンフォード大学のクランボルツ教授らが発表したキャリア形成に関する研究を簡単に紹介します。
◆プランド・ハップンスタンスセオリー(計画的偶発性理論)
・ビジネスパーソンのキャリアの80%は予期せぬ偶然の出来事によって形成される。
・将来のキャリアデザインを事前に決めて計画的にキャリアを作り込んで行くのは、一見すると正しいようだが、変化の激しい状況下では現実的ではない。
・しかし、偶然がキャリアを形成するとしても、日頃から能動的な行動パターンをとっている人には、より好ましい偶然が起こる。
・表面的には偶然に見えても、計画的に起きたように「必然化」できる。自立的にキャリアを切り開くためには、偶然を味方につけ、キャリア形成にとって好ましい偶然が起こるように自らしかけて行くことが必要。
◆好ましい偶然を引き起こすための行動
・好奇心 :何事にも興味をもつ
・粘り強さ :すぐ諦めず、やり尽くす
・楽観主義 :前向きなことに目を向ける
・リスクを取る:失敗を恐れず、新しく得られるものに賭ける
・柔軟性 :一度決めたことでも、状況の変化に応じて変えられる
就職活動で描いたキャリアプランもその後の偶然によってどんどん形を変えていくというわけですが、キャリアが偶然に左右されるなら何もしなくてもいいかというと、そうではありません。
未来を決めつけるわけでも、いまが楽しければいいとちゃらんぽらんに生きるわけでもなく、今を一生懸命生きた人が「偶然のチャンス」を引き寄せることができるのです。
やりたいことがない、やりたいことができていないと焦ったり嘆いたりせず、まずは目の前のことを一生懸命にやってみることが、結果的により良いキャリアを形づくっていくことでしょう。