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スタッフのつぶやき

ホワイトデーにトラウマを抱えた、ある男の話。

ホワイトデーにトラウマを抱えた、ある男の話。

ハム(石河誠司)職サークル運営事務局 株式会社パフ

2018年新卒入社。法人営業と新卒採用を経験したのち、2020年1月から新設のマーケティングチームでせっせと働いています。趣味は歩くことで、コロナ禍で4キロ体重が減ったとか減っていないとか。今年からアビスパ福岡を応援し始めました。『ぐりとぐら』の「ぐり」のほう。

2023/02/28 UP

|始まりは、4年前。

1年目も終わりに差し掛かった2019年2月14日。出社すると同時に、同僚からチョコレートの入った小包みをいただいた。そう、その日はバレンタインデーだった。

男女比率が2:8(当時)の弊社では、女性社員が毎年企画してくれていたらしい。僕としては、実に10年ぶり ー中学生の時にお付き合いしていた女の子にもらって以来ー のチョコレートだった。

|淡い記憶が、ふわりと脳裏をかすめる。

中坊だったその当時、箱根駅伝を目指して長距離走に打ち込んでいた僕。

そんな僕にとって、お菓子とは敵。なので、ホワイトデーだとしても、お菓子やケーキを買いに行くなんて、とてもじゃないけど、できることではなかった。(というのはもちろん建前で、周りの目が気になるお年頃な中二男子にとって、それはもう恥ずいったらありゃしないって感じですよ、正直)

まぁでも、そうは言っても、当時の彼女とは、学区内の同じ高校を目指していたこともあり、勉強はお友達。なので、使い勝手の良いお高めのシャープペンシルを送った。

プレゼントの入った小包を開けた瞬間に彼女の表情が一瞬強張る。

『思ってたんと、違う』

言葉にはしないけど、そう言いた気な微妙な反応と絶妙な間が、そこにはあった。

アインシュタインは特殊相対性理論も提唱していたけれど、あれほど長いと感じたコンマ何秒は今までになかったし、そんな小難しい理論を体感したのもそれが初めてだった。

お菓子やケーキよりも、はるかに実用的で高価なものにしたのに。あまり喜んでもらえていない。なんつーことか。。。

今となっては、とっても当たり前のことだけど、
・自分だったら欲しいもの嬉しいと思えるものと、相手が望んでいるものには大きな隔たりがあること
・これなら喜んでくれるだろうという自己満的な空想でプレゼントを考えることは、全くの無意味だということ

そんなことを思い知らされた、中二のホワイトデーだった。

|そして、時計の針は、現代に。

そういったトラウマがフラッシュバックする中、さぁ、会社の先輩方へ何をプレゼントするべきか…。

男性先輩① 『お金出すから企画はよろしく!』
男性先輩② 『お金は、だすよ!』
男性先輩③ 『お金のことなら気にしなくていいからね!』
男性先輩④ 『がんばれ!』

羽振りの良い発言をしてくださる諸先輩方に対して、当時の私なりの解釈は、「先輩全員『お前がプレゼントをかんがえろ!』」と。(当日の僕、なんと、性根の腐っていることか…)

ちーん。ひとりで抱え込んでしまう、僕。

社内に相談できる男性の先輩もいない。
ネットで検索してもアフェリエイトの記事広告しか出てこない。
女性の先輩に「何が欲しいですか?」と聞くのは、自分のプライドが許さないしイケてない。

さぁ、困った。

|迫り来る3月14日、始まるカウンドダウン。
|どうする、わたくし。どうなる、ホワイトデー。

切羽詰まって相談をしたのは、普段、営業で訪問している企業の女性の担当者さん達だった。

「○○さんだったら、職場の男性陣に義理チョコ渡したお返しに、ホワイトデーのお返しもらうなら、何だったら嬉しいですか?もしくは嫌ですか?」「それは、どうしてですか?」

全く仕事とは関係のない、超個人的な悩みを聞いてまわった。

すると、
『お菓子なら○○くらいだと義理チョコのお返し程度ならちょうどいいよね』とか
『最近○○のブランドがきてるから流行に乗るなら○○がいいよ』とか
『実用的なものはいらないけど、○○だったらアリかもね』とか
『香る系のプレゼントなら、○○じゃないと使われずに捨てられるよ』とか。

面白いくらいにたくさんのアイデアや、なぜそれがいいのか、選ぶ時のポイントなど、聞けば聞くだけ教えてくださるのだった。

ちょうど先日、社長のヨシカワさんが『「貸し」よりも「借り」を作ろう!』というコラムを書かれてたけれど、当時の自分は、まさに「借りを作りまくっていた」状態。

『まじで女心わからないんだねー』とか
『だめだめじゃ〜ん』とか
『えーそんなこと聞いちゃのーw』とか

それはもう散々な(?)言われようでもあったけど。笑

|迎えたホワイトデー当日。そして・・・。

満を持して(?)渡したホワイトデーのプレゼント。
社内の、心の広い先輩方によって、「思ってたのと違う」みたいな間と微妙な反応もなく、僕のトラウマがそれ以上にエグられることもなかった。

めでたし、めでたし。

男子の後輩でできた4年目までこれが続くのだけど、アイスブレイクでこういった話題を出すのが、僕の中で、春先の風物詩となったのだった。

実は、この話には後日談がある。

いろんなホワイトデーアドバイスをしてくださった営業先の女性の担当者さんに
「今回は○○さんのアドバイス通り、○○にしたんですよ!」とか
「今回は○○にしちゃったんですけど、○○なところを意識して選んでみたんですけど、、」とか

そんなことをアイスブレイクがてら語りながら3.4月は打合せを重ねていた。

すると、不思議なことに、
『○○社から御社に乗り換えたいんだよね』とか
職サークルって実は興味があってさ、もうちょっと話聞かせてよ!』とか
『今度新しい企画に挑戦したくて、御社と一緒にできないかな?』とか

ホワイトデーの相談をしていたような方から仕事のお話しをいただけることが急に増え出してきた。

なんの因果か因縁か。

こちらが相手を頼ると、逆に相手からも頼られることがあります。借りた恩を返す時だ!と頑張って全力でお助けすると相手から深く感謝される。そうやって借りた恩を返して、また借りて…と気づいたら長いお付き合い、頼り頼られる深い人間関係となっていく。そんなサイクルが回ってくた結果なのかな。

『45歳、社会人歴22年の社長が思う、深い人間関係を作るコツ。若手の頃は、どんどん「借り」をつくろう!』より

ヨシカワさんのコラムを読んでみて「こんな都合のいいこと、んっなわけあるか〜い」と思ったけれど、「あっ、たしかに、あったわ!」と。

ここでの話しを膨らますと、ちょっと本筋とはずれてしまうので、後日談はこの辺に。

つまるところ、今日お伝えしたかったのは、
・ホワイトデーのお返し、自己満はダメ、ゼッタイ!
・お取引先や関係のある会社の方に、あえて相談してみては?
ということくらいです。

え?そんな僕が、後輩男子社員にどんなアドバイスや声をかけをしたかって?それは・・・

「お金は先輩たちがだしてくれるから、企画頑張って!」と。(無責任w)

ヤバい、まだプレゼントを用意できていないとヒヤヒヤしている男性の皆様、ぜひ、社外の女性の方々に頼ってみてはいかがでしょうか。

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