10-04.合わない企業は、落ちて喜ぼう
グループディスカッション・面接に臨む際の心構えを、2009年入社のパフ
社員の経験談からお伝えします。
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僕は人事採用担当の方から「面接では自分を理解してもらえばそれでよし」
という話を聞いてから、随分選考に楽な気分で参加できるようになりました。
「僕はこんな人です。あなたの会社に合いますか。必要とされていますか」
ということを、企業の人と僕とでお互い確かめればいいのです。お互いが
信頼関係を築き、ホンネをさらけ出し、合うか合わないかを考えればいい
わけで、至極シンプルです。
この企業との「信頼関係」をつくるには、いくつかポイントがあります。
1.学生が企業に迎合してはダメ
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「入れてください」という気持ちが少しでも態度や言葉に出るとダメ。自分
に自信を持ち「自分を理解してもらうこと」に努めれば、それでOKです。
2.学生が独りよがりになってもダメ
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「僕はこんな人間です」というのを素直に伝えるのはいいのだが、そこから
「僕を採りたければ、採ってみろ」と傲慢・独りよがりに陥ってはダメ。
「僕と御社は合っているので、入社したら活躍できると思います。それは御
社への貢献にもなります」という、同じ方向を向いた対話ができるかがカ
ギです。
3.「殿様採用」企業とは信頼関係が築けない
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いろいろな会社を受けていると「そんなに入りたいなら採ってやる。こっち
が選ぶ側なんだ」という姿勢の企業も(企業規模や知名度にかかわらず)、
たくさんありました。
私としては、そういう企業に対して「同じ方向を向いた話をしましょう」と
働きかけても、実現はかなり難しいということを感じました。そういう企業
は縁がなかったと思い、選考を受けないようにしていました。
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信頼関係を築けた企業との選考では、お互いに飾ることはないし、お互いに
独りよがりになることもありません。ただただそこには、お互い素の姿で
「私たち、一緒になったらうまくいくでしょうか」というフラットな対話が
あるのみだ。
そして、信頼関係を築けた企業の選考では、たとえ不採用の連絡をもらって
も落ち込むことはありません。
「僕が入社してもお互いにハッピーになれないから、落とされたのだ」
と、自分自身納得がいくのです。
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僕は就職活動で出会ったえびす顔の社長の言葉を思い出しました。
(後に入社する株式会社パフ社長の釘崎です)
それは「落としてくれてありがとうございます」というものでした。
「まっとうな採用をやっている企業は『この学生は、うちに合うかどうか』
を見ている。だから、不採用というのは『うちには合わない』と感じた
というだけのことであって、あなたの価値観・能力・人格が否定されたと
いうことではない」
「だから、『落としてくれてありがとうございます』なわけです。あなたは
うちの会社に入っても幸せになれないよ、と教えてくれているわけですか
ら」
最初聞いたときは「間違っているのではないか」と思いました。「どの企業
もどうせ、優秀な学生が欲しいのだろう。それに、落ちたらイヤな気持ちに
なるにきまっているじゃないか」と思っていました。
でも今は「落としてくれてありがとうございます」という考えがしっくりき
ます。それだけ自然体の自分で、企業と対峙できるようになってきたという
ことなのでしょう。
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グループディスカッションや面接は、企業と学生がお互いのマッチングをは
かる場です。ぜひ「自分に合っている会社を見つけよう」という気持ちで、
選考に臨んでみてください。