1-04.就職活動には「普遍的な正解」がない
毎年多くの学生から、「どうすればいいですか?」という質問を受けます。
どういうことかというと・・・
「○○業界のことについて知りたいです。どうすればいいですか?」
「中小企業も見てみたいです。どうすればいいですか?」
「◆◆社に入るには、どうすればいいですか?」
「面接対策をするには…(以下略)」
「OB訪問をしたいのですが…(以下略)」
「SPIに自信がないのですが…(以下略)」
どうでしょう。皆さんもこんな質問、していませんか?
私は、就職活動で大切なのは『どうすればいいか』ではなく『自分がどうしたいか』だと思っています。
「どうすればいいですか?」という質問は本来、「誰かの意見や指示を聞く」ときに使うもの。
つまり相手にフォーカスしているため、そこには質問した本人の「主体的な意思」はないということです。
どんな物事にも「普遍的な正解」があるならば、 ひたすら「どうすればいいですか?」と聞き、 誰かの意見や、指示に従っていれば、それだけでうまくいくと思います。
しかし、就職活動はそうではありません。
お分かりの通り、誰しもにとっての「良い就職先」なんてものは存在しません。大手企業や人気企業に入れば安泰、という時代は、残念ながらもう終わってしまいました。転職が当たり前になり、最初に入った会社で社会人人生を終える人は、年々減ってきています。つまり、就職活動において「普遍的な正解」は存在しないのです。なぜなら一人ひとりの「価値観」や「性格」が違うから。
…ということで、冒頭のお話。「どうすればいいですか?」という質問があまり建設的ではない、ということがお分かりいただけたでしょうか?
よく学生さんから例えば、両親の就職活動アドバイスが必ずしも役に立たないのは、学生本人と価値観の相違があるためです。
そうなると、自分で「正解を作る」しかありません。
自分が納得するため、後悔しないためには、自分の頭で考えるしかありません。
とは言っても、よく分からないこともあれば、第三者の意見を聞いてみたいこともあるものです。そんな時は、こう聞いてみてはいかがでしょう。
「私はこうしたいのですが、あなたはどう思いますか?」
私も就職活動を始めたばかりの頃は「どうすればいいですか?」という質問ばかりしていました。
その質問の仕方のせいか、社会人の方から返ってきた答えが、こちらが意図していない表面的なものばかりで、自分には応用できないこともありました。
しかし、自分で考えた上で質問をすると、建設的な話ができるようになりましたし、相手から返ってくる答えも自分で考えての発言に対してなので、実りの多いものになりました。
私は、大切なのは『どうすればいいか』ではなく『自分がどうしたいか』だと思うのですが、皆さんはどう思いますか?