職サークル

内定が出る12のヒミツ

2-04.そもそも、なぜ企業は新卒採用をするのでしょうか?

皆さんは「企業は、どうして新卒採用をするか」考えたことがあるでしょうか。

自己分析や自己PRなど、自分を知ることが、就職活動においてはフォーカスされがちですが、孫子の兵法にもあるように、物事に臨むには己と相手を知ることが肝要です。

一体、企業はどのような意図・論理で新卒採用を行っているのでしょう?

「雇用のカリスマ」と呼ばれ、漫画『エンゼルバンク』の主人公のモデルにもなった、海老原 嗣生(えびはら つぐお)さんに、このテーマでインタビューする機会がありました。

そこで、海老原さんにお聞きした内容を、一部抜粋して御紹介します。


【新卒総合職 一括採用のメリット】

1.「企業DNAの伝承」
2.「教えることによって育つ」
3.「将来の経営幹部としての土台醸成」
4.「適材適所の実現」

いずれも、中途採用だけに頼っていては実現できない要素だ。

まず、1.「企業DNAの伝承」について。一般的に、新入社員には最初から給料以上の成果を求めることは少ない。まずは低い目標を置いて、先輩について「その会社の仕事のやり方」を覚えていくものだ。

いきなり給料分の成果を求めるわけではないため、「顧客のためには何をすべきか」「自社の存在意義とは」ということをじっくり考えさせる機会を設けやすいのだ。

2.「教えることによって育つ」については、「後輩出現」効果といってもよい。入社年次に基づく上下関係の中で、若いうちから後輩を育てる経験が、先輩社員の成長を促す。日本人の「対人マネジメント=人を動かす力」は、世界と比べても圧倒的に高い。

3.「将来の経営幹部としての土台」とはすなわち「全社視点・全社人脈」を持てるということ。新卒は総合職採用が多いので、定期的に異動をする。さまざまな部署の業務、物事の見方を経験し、異動先での人脈もできる。

また、一括採用による同期の存在も大きい。同期がさまざまな部署、地域に散らばっているため、全社的な人脈を確保しやすくなる。経営幹部となる人材には、全社視点・全社人脈は不可欠だ。

4.「適材適所の実現」については、異動があるために肌があった職場を、じっくり時間をかけて見つけることができる、ということだ。たとえば、営業で花開かなかった人が、総務の仕事にはまる、ということがよくある。

職種や地域限定の採用だけに頼っていると、そうはいかない。与えられた仕事に合わない、成果が出せない、となると、ほかの部署に異動させるわけも行かず、辞めてもらうしかなくなってしまう。

◆【インタビュー全文は『職サークル会報 DAWN-あかつき-』を参照】


いかがでしょうか?

企業が採用をする目的を知っていれば、あなたの就職活動の行動も変わってくるかもしれませんね。

また「企業が新卒採用をする目的」は、そのまま「学生の皆さんに入社後に期待していること」であると言い換えることができるかもしれません。

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