職サークル

内定が出る12のヒミツ

3-03.就職ナビの功罪

■就職ナビによって、就職活動が変わった
インターネットの普及により就職活動の進め方が大きく変化しました。
インターネット登場前後の状況をお伝えしながらご説明したいと思います。

就職ナビが登場する前はどうだったかというと、学生は自宅に送られてくる分厚い「就職情報誌」を読み、ハガキを書いて企業にエントリーしていました。

また、学生の入手可能な企業の採用情報に人によって大きな格差がありました。
学歴(学校)によって「就職情報誌」の厚さが違ったのです。

学生は、自分が採用される可能性の高い企業からの情報は(数は少なかったかもしれませんが)得ることができエントリーもできましたが、一方で入社したくても採用される可能性のない企業からは何の情報も入手できない環境でした。

しかし、就職ナビの登場により状況は一変しました。

学生はワンクリックで気軽に、数十、数百もの企業にエントリーができるようになりました。
また、様々な企業の採用情報を簡単に入手することができるようになりました。

就職ナビがオープンな情報入手環境を作ってくれたおかげで、平等な就職活動のステージが整えられたのです。

■就職ナビの弊害
しかし、就職ナビの普及によって、問題も発生しました。
「選択肢が増えすぎ、かえって選べない。」

気軽にエントリーできるため、学生は就職ナビに掲載されているすべての企業に応募することができるようになりました。
しかし「人間は選択肢が増えすぎると、かえって選べない」ものです。
数千社にも上る企業情報の洪水は、学生の選択を困難なものにしてしまいました。

また、ナビ掲載されている全ての企業の採用情報が入手可能になったため、学生は採用される可能性の低い企業にも応募ができてしまうようになりました。

しかし、自分が採用される可能性が低い、という現実には、選考を受けるまで気づくことができません。

その結果、学生は「落ちる」体験をたくさんするようになりました。
また「本当に自分が採用される可能性の高い会社はどこか」ということもわかりにくくなってしまいました。

「エントリーした企業に、落ちる。また新たにエントリーを増やさなければ…」

そして「とにかくたくさんエントリーをしなければ内定できない」という間違った常識が学生に定着することになりました。

ここで、みなさんには冷静になって考えてほしいと思います。
やみくもにエントリーを重ねることで、果たして良い結果が生まれるのか。
どうしたら、自分に合った会社を見つけることができるのか。

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